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あたしのオンナ2 初めてのデート1

                        

 谷内奈津実は、恋人にケータイをかけた。
 高校二年生の奈津実の恋人は、クラスメートの広田由香里の、母親である。
 自分の倍以上年上の人妻を、奈津実はモノにしている。
 自分でもド変態だと思う。
 長い呼び出し音の後に、やっと相手が出た。
「・・・・はい」
 ドキドキしてる、ささやき声だ。
「友美?」
「ええ」
「あたし」
「うん、ごめんね、すぐ出られなくて」
 年上の人妻は、心から謝るような、ささやき声だった。
「いいよ。いま大丈夫?」
「うん、ダイジョブだよ」
 人妻は少女のようなくすくす笑いをして、奈津実に自然に媚びた。
「いま、あたしね、どこにいると思う?」
「え、うちだよね?」
「おうちよ。おうちのお手洗いなの」
「ああ。みんな、いるんだ」
「お電話、奈津実ちゃんだと思って。でも、オットや由香里の前じゃ出られないじゃない?」
「ふふ、友美さん、後ろめたいんだ、あたしの電話」
「ばか」声を殺して笑う。「奈津実ちゃんは、いま、何してるの」
「自転車乗ってる」
「えー、もう十時だよ。女の子が危ないよー。どこ行くの」
「どこにも行かないよぉ。ぶらぶらしてるだけ。うちもオヤジとかいてさあ。友美さんの声聞きたくなって、そと出た」
「もう」くすくす笑って「そんなに友美の声聞きたかった?」
「当たり前だろ。最近会えないしさ。ねえ、電話に向かって、チューして。音立ててさ」
「やよ、エッチ」
「してよ友美さん。しろよ友美」
「ふふふ。奈津実ちゃんが先したら、してあげてもいいよ」
「ホントだな。じゃ」大きく盛大なブチューという音を立てた。「どだ」
「ヤーもう、奈津実ちゃん変態」人妻は声を殺して笑った。
 奈津実は、電話の向こうで、全身の肉を揺らして笑う友美を思った。
「笑ってないでさ。友美の番だよ」
「うん、わかった。するよ」
 電話の向こうで、居住まいを正すような間があって、チュッ、とかわいらしい音がした。
 もう一回、チュッ、として、くすくす笑い。
「どぉ。奈津実ちゃん、これでいい?」
「ちくしょー。ホントのチューしたくなっちゃったよ」
「ふふふ。残念でした」
「ねえ友美。ちょっと出られない? 実は、友美んチの近くの公園にいるんだ」
「もう。やぁよ。出られないわよ」
「ちょっと。一分だけ。それならバレないだろ」
「もう、だめだめ」
「ああそう。友美さん冷たい。もう、切るよ」
「ひどい」
「切るかんね」
「嫌よ、そんなふうに切っちゃヤ」
「じゃあ、今すぐ出てきて」
「もう」電話の向こうで考えている間があった。
「すぐだよ」
 思い切り、切った。
 こういうふうにいきなり切ったら、必ず出てくる。
 奈津実は確信すると、自転車をゆっくりこいで、夜の住宅街を友美の家に向かった。
 すぐ着いた。
 電柱の陰に隠れて、自転車を、隣家の塀に立てかける。
 二階を見上げると、由香里の部屋の明かりがついているのが、カーテン越しに見える。
 真っ暗な玄関が恐る恐るという感じに開いて、小太りで背の低い友美が出てきた。
 奈津実はたまらなくて、笑みをこぼした。きれいな、かわいい笑顔だ。
 人妻は、きょろきょろ辺りを見回して、小走りに走ってくる。
 ころころして、かわいい。
 奈津実は、豊かな胸をゆさゆさ揺らせて走る、年上の恋人に目を細めた。
 人妻は、目の前の電柱の影にいるTシャツにジーパンの少女を認めると、微笑んだ。
 近づいて、立ち止まっても、胸の揺れは納まらない。
「息、切れた」
 おばさんパーマ。
 化粧っ気なしの顔にぬめるピンクのルージュだけつけている。
 その顔が、ほころぶと、奈津実好みの華やかな顔になる。
 目じりの小じわでさえ、奈津実には愛しい。
 普段着の着慣れたカーディガンの明るいピンクも、夜目にかわいらしかった。
 小学生のころから想い焦がれて、とうとうモノにしたオンナなのだ。
 奈津実は両手で人妻の手を握った。
 友美は、あたりに目を走らせて、誰もいないことを確認すると、くすくす笑って少女に身を寄せた。
「悪い子」甘ったるい舌足らずに、ささやいた。
 奈津実は、友美の丸いあごに手を添えて、友美の顔を上向けにして、
「久しぶり。やっと、会えた」
 十センチ背の低い年上の女に、上からおおいかぶさり、やさしく口づけた。
 くちびるとくちびるがねっとり密着する。
 そのままくちびるを離さずに、年上の人妻を抱きしめる。
 豊満なからだの友美も、抱き返してくる。
 二人は、きつくきつく、抱きしめあった。
くちびるを離して、瞳と瞳で見つめあう。
 友美はほほを染め、瞳がうるうるして、左目だけ小さな涙の玉ができた。
「友美も会いたかったよ」鼻をくすんとさせた。
「涙」
「うん、奈津実ちゃん見たら、涙、出た」
「拭いたげる」
 長い舌をさし出すと、友美は目を閉じた。まぶたをやわやわと舌で圧して、
「友美の目玉、ころころしてるよ」
「やだ、変態」
大きく口を開けて、目全体を包み込んだ。隣の目も口に含んだ。
「そっちは、涙、出てないよぉ」
「いいの」
笑うと、手をつないで、
「公園行こう」
「えー。だめだよぉ。一分たった。奈津実ちゃん約束した」
「友美のバカ。せっかく会って、一分なんて」
 かまわず、強引に手を引っ張って、歩き出す。
「痛いー。わかった。わかったから」ついてきた。「やさしくして」
 歩きながら、片手で手を握り、もう片手で抱き寄せ、口づけをした。くちびるを離すと、すぐにまたキスした。
 声を出さずに友美は微笑んで、
「もうドキドキだよ。人に見られたら、どうするの」
「オレの彼女だよ、って言う」
「変態。知らない」
 案の定、向こうからこちらに歩いてくる人影があった。
 ふたりは慌てて、手をつないだまま小さな公園の中に逃げ込んだ。
 茂みに隠れたベンチに座ると、人影に目を凝らした。帰宅するサラリーマンの男は、ふたりに気づいた様子もなく、酔っ払いらしい千鳥足で、あっちにふらふら、こっちにふらふら、通り過ぎていった。
 ふたりは声を出さずに笑いあった。
 からだを揺らして笑い、奈津実は自分のからだを友美にぶつけた。
 笑いが収まると、抱き寄せ、熱烈なキスを送った。
 友美もしがみついてくる。
 目を見つめあって、友美はため息をついた。
「もう帰らなくちゃ」
「帰したくないよ」未練気にキスした。
「友美も帰りたくない。でも」
「そうだね、友美、人妻さんだもんね」
「うん、ごめんね」鼻をくすんとさせる。
「じゃ、最後にもう一回、チュー」
奈津実は大きく口を開けて友美のくちびるに吸い付き、むさぼった。
 最初はおとなしかった友美のくちびるも、大胆にむさぼり返す。
 奈津実はキスを繰り返しつつ、服越しに友美の豊かなバストを揉みまわし、揉みこねて、揉み絞った。
「あん、だめ」
「友美」
「ああん」ふくよかなからだが、律動した。「あん」
 奈津実は蠢くからだをぎゅっと抱きしめた。
「帰さない、友美」
「帰して。あさって、会えるんだもの」
「本当に帰りたいんだ、友美」
 友美は涙ぐんで、
「ばか。本当にもう」
「どうしても」
「由香里に、お夜食、作るって言って、あるの」
「うらやましい、由香里。あたしも友美さんのお夜食食べたいな」
友美は、涙を滲ませて、笑った。「そのうちね」
 そうして、のろのろ立ち上がった。奈津実もしぶしぶ立って、手をつなぐと、公園を出た。
 年上の人妻は、辺りを見回して、安心すると、年下の少女の手をぎゅっと握り返して、歩きだす。
「友美。あさって。ホントにダイジョブ?」
「うん」
「家にはなんて言ってあるの」
「お友達のお花の展示会」
「ふふ」
「ホントにあるのよ」
「ふうん」
「ふふふふ」
「なにがおかしいの、友美」
「だって」恥ずかしそうに微笑んだ。「あたしたち、ホントにデート? やだもう」
「いやなの友美は」
「恥ずかしいよ。人前歩くんだよ」
「いまみたいに手つないでね」
「だめよ、そんなこと」
「仲のいい親子にしか見えないから。由香里とだって、いつか会った時、手つないでたよ。由香里がうらやましかった」
「悪いわ、由香里ちゃんに」
「ふふ」
 自転車を置いてある電柱まで来た。ふたりは目を合わせると、微笑みあった。
「またね」
「あさってね」
 両手をつないだままで口づけを交わした。
 くちびるにくちびるをまぶした。
 微笑みあった。
「ルージュ、帰ったら落とすんだよ」
「わかってる、奈津実ちゃんのバカ」
 最後にもう一度キスをすると、友美は、家に向かって小走りになった。
 家のフェンスの前に来ると、ふり返って胸元で手を振った。
「あさってね」奈津実はくちびるの形だけで、いった。
 友美は、恥ずかしそうにうなづくと、家に入っていった。

                                             ( つづく)


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あたしのオンナ2 初めてのデート2


翌々日になった。
 晴れた、いい天気だった。
 奈津実たちの学校は創立記念日で、休みだった。
 ただ、校庭のサッカーコートで隣の区の学校との親善試合がある。午前中は、両校とも最近できた女子サッカー部の試合、お昼を挟んで男子の試合、広田由香里や岡本さつきたちは、仲のいい男子部員に頼まれて、親善試合の世話係になっている。
 最初は男子の試合の世話だけ、と気軽に引き受けた由香里たちだが、女子部から女子を差別するな、とクレームがつき、女子部員にクラスメートがいることもあって、一日それに忙殺される羽目になった。終わったあと、コンパもある。
 奈津実も一応誘われたが、一日友美を独占できる絶好のチャンスだと、断った。
 由香里たちも、納得している。
 男子サッカー部には、中学時代に「奈津実を食ったが、うまくなかった」という噂を学校中に撒き散らした洋介がいたから、奈津実が断るのも無理はないのだ。実際、友美と初のデート、ということがなくても、奈津実は誘いには乗らなかっただろう。
 友美とは会えない分、電話で何度かデートの相談をした。
「えー、でも。誰かに見られたら、怖い」
「ふうん、奈津実と会えなくてもいいんだ」
「やだ。友美だって、会いたいよ奈津実ちゃんと」
「じゃ、しよう、デート」
 最初は拒否した友美だが、奈津実の説得と、やはりなかなか会えない寂しさから、とうとうオーケーした。
 いったん受け入れると、友美は目を輝かせて(電話だから目には見えないけれど、奈津実は確信した)、
「奈津実ちゃんと初デートなのね。どんなデートにするぅ?」
 プランを夢中になって話し合った。
 ふたりがまず意見の一致を見たのは、奈津実の学校の生徒たちがよく行く渋谷は避けることだ。誰に見られるかわからない。この決定は奈津実には痛し痒しだった。
 というのも、奈津実は出来たら、友美をラブホに連れ込みたかったのだ。由香里やさつきたちクラスメートから、渋谷のラブホテル体験は何度も聞いていたし、どこの街よりも渋谷のラブホテル街は、初めての奈津実にも入り易そうに見えたのだ。
友美は、映画が見たい、といった。
 評判の映画を知り合いに勧められたのだという。渋谷から離れた有楽町がいいと言うが、奈津実はラブホテルがないので有楽町は嫌だった。
結局ふたりは新宿で妥協した。近い割には、由香里たちがあまり行かない街なのだ。都心から離れた、たとえば中央線沿線とかも考えた。顔見知りに会いそうもないしシネコンはあるが、ホテルがなかったり、あっても女ふたりが気軽に入れそうな気がしなかった。
 奈津実は書店でブティックホテルのガイドをこっそり立ち読みしたり、ネットで調べて、研究した。歌舞伎町はほとんど行ったことがなく、渋谷より殺伐とした印象があったが、仕方なかった。
 当日、二人はケータイで連絡を取って、同じ電車の別の車両に乗った。

隣同士の車両に乗るとき、多くの乗客越しに、相手をちらりと確認した。
 その日、初めてお互いの姿を見たのだ。
 奈津実はにこりと微笑んで見せた。すらりとしたからだに黒いTシャツにジージャンとジーパンで決めていた。
年上の人妻はちょっと緊張している。
 ばっちりきれいに化粧して、かわいいワンピース姿はともかく、つばの広い帽子と、軽い色のサングラスは、変装か何かのつもりだろうか。通勤時間は過ぎているとはいえ満員の電車で、背の低い友美があの大振りな帽子はないだろう、と奈津実は苦笑して、電車が発車すると、メールでからかった。
 早速返事が返ってきた。
「奈津実のバカ 奈津実だって。。。」
 奈津実も男物のアポロキャップをかぶっている。
「でも、カッコいいよ 奈津実 モデルさんみたい」
「ふっ 友美さんに 比べればねー」
「ふんっ どうせあたしブーよ ふんっ」
「でも そういうブーな友美さんがすき 大好き」
「バカ 奈津実のバカ」
「友美さんに今すぐチューしたい 友美は????」
「したいしたいしたい 奈津実にチューされたい」
 明大前で乗り換え、ふたりは同じ車両で、数メートル離れて、立った。
 サングラスだけは、さすがに外したようだ。友美がメールを打っているのを奈津実はチラ見した。すぐ来た。
「奈津実が見える かわいい うードキドキ 心臓バクバクだよ」
「そかな なんか落ち着いてるよーに見えるぞ どっかり落ち着いたオバサマ」 
「ふんっ どうせどっかりよ ばばあよ」
「どっかり 好きよ ばばあも 好きだよ友美」
「ヘンタイ」
 立っている友美の前の席の客が降りていった。友美は座って、
「ばばあは すわるよ」
 奈津実は移動して、友美の前に立った。
「上から友美見下ろしてるよ 友美かわいい 胸おっきい うーなめまわしたいニャー」
「えっち バカ あー 奈津実の足がさわってるー」
「ほれ 足割ってやったぞ すりすり」
 電車が止まって、友美の隣の席が空いた。
 奈津実はすばやく座り、ジージャンを脱ぐとひざに、かけた。
 人妻も、つば広の帽子を脱いで、ひざの上に載せる。
 少女は、その下で手を伸ばし、友美の手を握った。
「にぎにぎ あったけー」
「あったかいね ふふ 左手でメールしてる奈津実 ぎこちない」
「ほれほれ マタさわるぞー」
「いやんバカ えっち」
「おまんこすりすり ぬれてるだろ友美」
「もー 初デートなのよ もっと清純なデートしよ」
「すまぬ 反省 でもすりすり」
「えっちー」
「あーん ってあえいでよ」
「あーん」
「だめ 心がこもってないよ もっとエッチにさ」
 電車が急に止まって、皆なががくんとなった。
 奈津実はすばやく、これに乗じた。
 揺れる振りして、友美のほほにキスした。
「あっ セクハラっ」
「ふふ うんてんへたすぎ でもチュー出来た」
「やだー まわりに ばれてない??」
 ドアが開いて、二人は降りた。
 手をつないで、降りた。
「これからメール禁止。お口で話そう」
 奈津実は友美の耳に口を近づけてささやいた。
 友美は、ふふっ、と笑った。
 友美の見たい映画は歌舞伎町でも新宿3丁目でもやっている。奈津実は、手を引っ張って歌舞伎町を目指した。どうせならラブホテルに近いほうが、いい。友美は何の疑問もなく、手をつないだ奈津実に従った。
 映画館にたどり着くまで、ずうっと二人は手をつないでいた。
 街中で手をつないで、もう少しドキドキするかと思ったら、
「なんか、ふつーだねー」
「ふつーだねー。おれたち、なじんでる」
群集たちはお互いに無関心に流れていく。
「ふふ」奈津実はこっそり友美のほほに、チューした。
「いやん。やり過ぎ」友美はほほを染めた。
 友美があらかじめ買っていた前売券で入ると、友美は、
「ちょっと、待っててね」
 お手洗いに行った。
 奈津実は飲み物をふたつとポップコーンを買って、出てきた友美と場内に入った。
 平日の朝一回目のせいか、客席は半分も埋まっていない。
 前後左右ががらがらの席を選んで、ふたり並んで座った。
 暗くなって予告編が始まると、少女は、友美の帽子を脱がせて自分の膝に乗せた。ポップコーンをつまんで友美に食べさせる。
「おいしい?」
「うふ、おいしいよ」
 ふたりは手を握り合って、予告編を見た。くだらないアメリカン・コメディーの予告だった。
「ひでー。これ、笑えねえよ」ささやいた。
「でも、この子、かわいい。新人の子?」人妻は甘い声でささやき返した。
「あ、友美さん。女優に興味あるんだ」
「かわいいよ。なんとなく奈津実ちゃんに似てない?」
「げっ。なんだよ。似てねーよ。押し倒して、犯すぞこら」
「奈津美ちゃん下品、・・・・あっ、これ、よさそう」
 次の予告が始まっていて、これは友美好みの甘い恋愛モノだった。
 ふたりは手を握って、じっと予告に見入った。
「・・・・これ、いい。泣けそう」
「友美の好み?」
「うん」
「じゃあ、次はこれ見に来よっか」
「うん、見たい」
 奈津実は友美にねっとり口づけした。
 友美は素直に奈津実の口づけを受け止めた。
 くちびるを離して、ふたりは微笑んだ。
 暗闇の中、悲鳴が轟いた。
 次はホラーものの予告だった。
「やーん。あたし、嫌い」
 おかげでこの予告編中、奈津実は年上の人妻に覆いかぶさり、耳を両手で塞いで、くちびるをくちびるで塞いで、友美を守りきった。
しかし、奈津実が格別いい思いをしたのは、予告編だけだった。肝心の映画が始まると、悲恋モノで、ずうっとすすり泣きの友美に、いたずらを仕掛ける雰囲気ではなかった。
 内心は、こんなベタなメロドラマで泣きやがって、と思ったが、素直に感動してすすり泣く年上の女が心からかわいらしかった。
 手をずうっと握りしめ、時々下心抜きのやさしいキスをほほにして、涙を指でまじめにぬぐってあげることしか出来ない。
 でも、奈津実は幸福だった。
「あっ、こいつ、やな奴。許せねー」
 男の主人公がヒロインにつらく当たると、奈津実は低くののしった。
「奈津実ちゃんは、こういうことしない?」
「たりめえーだよ。自分の女だからって、ひでーよ。許せねーよ」
「もう。奈津実、声大きい。恥ずかしいーよ」
「ごめん友美、許して」
 やさしくチューをして許しを乞うた。
「許してあげる、優しい」
 キスを返してくれた。
 クライマックスで、友美は声を殺し、肩を震わせ、泣いた。
 友美は咽んで、ひくついた。
 奈津実は肩を抱いて、友美の髪を撫でさすった。肩から肩に伝わる、友美の震えが、好ましかった。
 
 泣きに泣いた友美も映画を見終わると、またお手洗いに行って、さっぱりした顔で、「おなかすいた」と、自分から手をつないできた。「お昼、食べよ」
 もちろん奈津実は駅方面に戻るでもなく、さりげなく都の施設ハイジアのほうにつないだ手を誘導した。
「えー。お店あるの」
 殺伐した新宿の街の雰囲気に慣れていない友美は奈津実にすがりつく。
 歩き回ったが、なかなか適当な店がない。適当でない店すらなかった。ヤバくても、渋谷に行くべきだったかな、奈津実は後悔した。
 ぐるぐる歩いて、少しの距離しかなかったのに、歩き疲れた友美はふくれっ面をした。
「もー、お腹すいたぁ」
 まるで幼い少女のように、奈津実をにらみつけた。甘えている証拠である。
「もう、ちょっと探してみよ。だめだったら、手近のラーメン屋に入るとかさ」
「もー」
 なだめつつ、奈津実はつないだ手をホテル街のほうに誘導した。
「あー、なんだかエッチっぽいとこに来た」
「え、そう?」
「奈津実ちゃん、なんかたくらんでる」
 奈津実はニヤニヤした。
「友美さん、もう子供じゃないんだからさ」
「えー」
 手をぎゅっと握ってやった。
「友美は、抱かれたくないの」目を覗き込んだ。
「えー」友美はもじもじした。「抱かれたいよ、友美だって」
「じゃ、しよ」
「でも。でもでも。女同士で入れないよ」
「入れる。誰にも出会わなくていいとこもあるんだって」
「でも。でも。恥ずかしいよ。あ、あの人こっち、見てる」
「大丈夫だって。ここは新宿だよ。誰も気にしないよ」
「あー、奈津実ちゃん、最初から。ひどーい」

あたしのオンナ2 初めてのデート3



 
 奈津実がガイドで探した目当てのホテルに、ふたりは入った。
 タッチパネルで適当に空いている二階の部屋を選び、硬直した年上の人妻を引っ張った。
 部屋に入って、ドアを閉めた。
しんとした、二人だけの世界だった。
 年上の人妻は、胸を激しく隆起させて緊張している。
「奈津実ちゃん」
 鼻息が、かわいらしく荒かった。
「心臓が。死にそう」
 奈津実は両手を握って、口づけをした。やさしくからだを抱きしめ、帽子を脱がせて、手近のテーブルに置いた。
 そのとき初めて、ふたりは部屋の様子を見回した。

奈津実は豊満な友美のからだをベッドに寝かせて、覆いかぶさり、やわらかいくちびるを吸った。
 何度も何度も吸った。
 友美は吸われるままに、手を求めてくる。指を交差して、ふたりは軽く握り合った。
 瞳を見つめあって、微笑んだ。
「やったね」
「ドキドキ。奈津実ちゃん、最初からそのつもりだったのね」
「うれしい?」
「アクマ」
「ふふ」ついばんだ。「友美さんの、とっても甘い」
「奈津実ちゃんだって」
「舌出して友美」
「あん」短い舌を出す。
「かわいい舌」上から長い舌がやわやわと絡みつく。
 蠕動しながら密着した。
「バクバクドキドキ、止まった?」
「うん。でも、ちがう、ドキドキ」
「苦しい?」
「ちょっと。胸いっぱいだよ」
「ふーん」
 ゆっくり上半身を抱きかかえて、起こす。
「じゃあ、脱いじゃおか」
「あー、奈津実ちゃん、おやじー」
「オヤジだよオレ。悪いか」
 キスして、ワンピースの背中のファスナーを下におろした。
 脱がせにかかった。
「いいよ。自分で脱ぐ。奈津実ちゃんも脱いで。お風呂入る」
「一緒にね」
「えー。やだよう」
「なんでだよう」
「奈津実ちゃんのつるつる肌に見劣りしちゃうよー」
「見たいんだよ。友美のからだ。見せて」
 ブラとパンティーだけになった友美を後ろから、ブラ越しに豊かな胸をもみもみする。
 濃い黄色の花模様のおそろいだ。
「友美もそのつもりじゃんよ。なにこの勝負下着」
「ふふ」くすくす笑いをして、「だって、一応」あえいだ。
「あん」
お互い丸裸になると、熟したからだを横抱きにして、細身のからだはバスルームに入った。
透明のバスタブに湯をためるあいだ、ふたりは立ったまま抱き合い、キスしあった。くすくす笑いあってシャワーを掛け合い、人妻を先に入れ座らせると、少女は正面から抱き付いて、胸を揉みこねた。
「あーん」
「友美のおっぱい、吸っていい?」
「えー」
「いいよね。吸うよ。奈津実のもんなんだもん」
「もー」くすくす笑いで、恥じらった。
「足伸ばして」奈津実はバスタブの中で胡坐をかいた。
「えっ、こう?」伸ばした友美の両足を自分のほうに引っ張り、友美の尻を自分の胡坐の上に乗せる。
 向き合って抱っこされた友美のからだの肉と肉が密着して、奈津実の目の前に、湯面から上になった、白いたわわな双球のご馳走が、あった。
「あー、いい眺め」
「もー、オヤジなんだから」
 奈津実は底に手を突いて、友美を乗せたまま、胡坐を前に進めて、友美の背中をバスタブのふちに当てた。
「これで楽ちんになった。友美さん、お湯の中では軽い軽い」
「ふんっ、どうせブーよ」
「ブーな友美が好き。でも、前より、なんか、やせてない?」
「え? 奈津実ちゃん、わかったー?」
 年上の人妻は、華やかな笑顔で、年下の少女のショートヘアを両手で抱いた。
「ダイエットしたな」
「した」友美は笑いこぼれた。「だって、奈津実ちゃんが、あんまり、ブーブーって馬鹿にするんだもの」
「馬鹿にしてないさ友美のこと」目の前の、お湯に濡れた甘肉を、両手ですくった。
「えー、でもあたしのダイエット、気づいてくれたの奈津実ちゃんだけ。うれしい」
「由香里やダンナは気づかない?」両手で柔肉をぷるぷるさせた。
「うん。ダイエットても、ちょっとだけだもん。えー、でも奈津実ちゃん気がついてくれた。うれしいー」
「当たり前だよ、自分のオンナのことだもん」
 奈津実の口が大きく開いて、目の前のご馳走にかぶりつく。
「あん」
 吸いついたまま、顎を上下に動かして、肉を味わった。
 舌の先で大きく熟れた乳首を転がし転がしすると、バスタブのふちに当てた背中がのけぞった。
 両手ですくった、お湯にぬめ光る房と房を、交互に舐め、含み、嬲った。
「奈津実ちゃん」
「おひひい」
 あむあむと、吸い込んで、くちびるに納める。
「友美を喰ってるよ。うまいよ友美」
「やーん。奈津実ちゃんに、食べられてる。あーん」
 白い豊かな双球のあいだに顔をうずめ、両ほほをこすりつける。
 小顔の奈津実と同じ大きさの双球が、年下の少女の手によって変形に変形を繰り返した。
「あんっ」友美から力が抜けた。
 少女にもたれかかってきて、肉全体でわなないた。
 奈津実は片手で背中をしっかり抱き、あごに手を添え、うつろな人妻の瞳を見て、笑った。
「いっちゃったの?」
 友美は、こくりと、うなずいた。
「まだ、おっぱいだけだよ。友美さん、感じやすい」
 背中を、ゆっくり、撫でてあげる。
「ねえ、友美からだ洗いたい」
「奈津実が洗ったげるよ」
「奈津実ちゃんが。いいよぉ」
「友美を、洗いたいのっ!」
 奈津実はバスタブから出て、風呂椅子や、ボディソープの準備をした。その間に友美を風呂椅子に座らせた。
「そっち向きじゅない。あっち向いて、すわって」
「えー?」
 奈津実は友美の背後に座ると、手に一杯のボディソープをたらし、泡立てた。泡のかたまりを次々友美の、ふっくらしたおなかや胸の肉球や、背中に分け散らかしていく。
 真っ白にぬめる背中に、自分の浅黒いしなやかな体を密着させて、まず豊かなバストから、あわ立った両手で撫で回し始めた。
「エー、手で洗うのー。奈津実ちゃん、エッチ目的だー」
「ったりめえだよ」
 乳房の肉をつかんでは撫で回し、撫で回し、泡を継ぎ足しては撫で回し、奈津実は存分に、豊満な年上の人妻の体のいたるところ、両手のひらを這わせていく。
「あ、そこ、くすぐったい」
 最初はくすくす、ひいひい笑って体を小刻みにゆすっていた友美は、だんだん笑いが途切れ、耐えるような顔になっていった。
 友美の究極の肉のあわいを、手や指で多彩に泡まみれにしながら、奈津実は自分の体の前面にも塗った泡で、友美の背中をからだで滑らせた。
「ああん」
「気持ちいい?」
「うん」
「今ね、奈津実の、からだ全体が、スポンジに、なって、友美を、洗って、るの」
「うん」
 友美は、眉間にしわを寄せて、快美感に耐えている。
「友美さん、やわらかい」
「うん」
「チューしたい」
「うん」
 奈津実はうしろから友美のあごに手を当てて、顔だけを振り向かせた。友美は、ねっとりとした奈津実のキスを、受けた。くちびるを密着させながら、からだ中すべてのところに、泡にまみれた愛撫を受ける。
 バスルームには、泡と肉の立てる、しゅわしゅわ、さわさわという音だけが、静かに、執拗にしている。
 そして、ふたたび、友美は、落ちた。

あたしのオンナ2 初めてのデート4



 ぐったりした豊満な体を奈津実は支えた。
 友美が顔を上げると、恥じらいの顔で、微笑んだ。
 ふたりはキスした。
「今度は、友美が洗ったげる」
「オレはいいよぉ」
 友美はくすくす笑いながら、ボディソープを手のひらであわ立てる。
「いいよ、いいったら」
 抵抗しつつ、しかし奈津実も逃げれば逃げられるものを、やすやすと友美につかまり、泡まみれにされた。
 奈津実の浅黒いからだに、淡い泡の白がまぶされていく。終始明るく「くすぐってー」と笑い、からだをゆする奈津実に、
「もー。奈津実ちゃん。全然色っぽくないよー」
「ったりめえだよ。色気担当は、友美、でぇ、オレはエロ気担当、だからさー」
「もーおやじー」
 笑いながら、友美は自分のほうからキスした。繰り返し繰り返しついばんでいくうち、ふたりから笑いが消えて、友美は切ない吐息をはいた。
「友美、舌、出して」
 ねろねろと、舌を絡めあう。舌を存分に吸って、
「ベッド、行こう、友美」

 ふたりは、キスを繰り返しながら、バスタオルでお互いのからだを拭き合った。
 年下の少女は、豊かな肉の、自分より十センチ低い年上の人妻を、ベッドに、優しく、押し倒した。
 友美は、くすくす笑いながら、押し倒された。
 年上の肉体は、ベッドで何回も、イった。
 少女は自分の倍以上年上の女の柔肉を存分に堪能した。
 からだの表を全てむさぼりつくし、肉をひっくり返して、背中と尻たぶの肉も、舐め責めた。
 そのあいだ、友美のくちびるからは、喘ぎ声や荒い息づかいが途切れることはなかった。奈津実の舌はバーナーとなって、ちろちろした細い炎が、友美の肉を完全に焼き尽くした。

 少女は長いくちづけを恋々とおくり、微笑んだ。
 友美の目じりのしわは、友美の涙で、濡れている。その目をうすく開けて、友美はすぐ目の前にある奈津実の顔に、焦点を合わせようとしている。「・・・・奈津実ちゃん」
「友美さん」
 耳の裏を細い指で撫でてあげる。
「あたし、恥ずかしい」
「何回も、イったから?」
「もー、奈津実ちゃんの、バカ」
 満面の笑みが、奈津実には愛らしい。小じわさえ、いとしい。
「友美が、こんなに敏感だって、驚いた」
「嫌いになったの、友美のこと」
「なわけないだろ。奈津実の女なんだからさ」
 力を込めて、抱きしめる。
「やーん」
「言って。友美は奈津実のもの、って」
「や。恥ずかしいよ」
「ふーん」
「あ、冷たそうな顔」
「ふーん」
「・・・・言うわよ」はずかしそうに「言う」微笑んだ。「友美はー」
「うんうん」丸いあごに手をやる。
「奈津実ちゃんのー」言葉を止め、奈津実の顔を下から覗き込んだ。
「おんな」ほとんどくちびるを動かしただけの、吐息だけで、言った。
 奈津実はその吐息を吸い込むと、くちびるをふさいだ。長い長いくちづけに、友美は太い二の腕で下から少女に抱きつく。太ももも二本とも下から、少女の細腰に絡みつく。
 奈津実は自分のからだが丸ごと豊満な女の肉に包み込まれたようで、濡れた。
 ふたりは、また互いの肉を求めあった。

「友美、お昼抜きだったけど、おなかすかない?」
 髪を撫ぜながら、自分の女を気遣うと、女は首をふった。
「ううん。だって」恥ずかしそうに微笑んだ。「友美、胸がいっぱい。奈津実ちゃん、おなか、すいたの?」
「なわけないだろ。喰いまくってるもん、友美のこと」
「ろこつ、奈津実ちゃん」
 しかし、時間は限られている。ふたりはしぶしぶ起き上がると、仲良くシャワーを浴びた。
 バスタオルで拭きっこした。
 服を着せあった。
 そのあいだ、奈津実は絶えず、ちょっかいを出して、友美はキャーキャー言いながら、防いだり、防ぎきれなかったりした。
「もー、友美さん、またびしょびしょ、シャワー浴びた意味、ないじゃん」
「ひどーい。誰のせい?」
「悪い悪い。舐めて、拭いてあげるね」
「だめ。舐められたりしたら、もっと」
「ホントだ。拭いても拭いても、濡れてる」
「もー。舌で舐めちゃ、だめ」
「舐めたいのっ」
「ああん」
 化粧も手伝った。奈津実は、特に友美のくちびるにリップグロスを塗ることに執心した。
 邪魔だった。ふたりは笑い転げて、そのあとは必ず甘いキスをした。甘いキスは必ず、むさぼるキスに変わった。
 やっと、でかい、つば広の帽子をかぶり、サングラスで武装した。
 奈津実は、ドアのそばの現金差し入れ口に、音声指示に従って、お年玉とアルバイトでためたお金を入れる。延長料金を取られた。
 ドアを開け、廊下の左右をのぞき見る。
「いいよ、出よう」
 ふたりは無人の廊下と階段を、ゆっくり、抜けた。友美が手を求めてきたので、手をつないだ。ともすれば友美が小走りになるのを、奈津実は抑えて、落ち着かせる。
 入り口を出るときだけ、手を放して、外に出た。

あたしのオンナ2 初めてのデート5


 ホテルから出ると、つい目の前に若いカップルがいたが、何食わぬ顔で歩いた。
 角を曲がって、ふたりは顔を見合わせた。
 お互い顔が真っ赤だった。後ろを振り返った。
「もー恥ずかしい。死ぬかと思ったー」
「確実に見られたね」
「きっと、あたしたちのこと、振り返って、見たわ」
「じっくり、見たね、絶対」
「うわさ、してるわ、なにアレって」
「ああ。でもいいさ」
 手をつないで、歩き出した。
「あいつらだって、きっと入るだろ。おあいこだよ」
「ふふ。ねえ、早く、ふつうの通りに行きましょ」
 角を曲がるごとに人通りが増えていき、友美の言うふつうの通りになっていった。
 ふたりは、それまで消していたケータイの電源を入れた。夕方になった新宿は、人の群れがますます増えていく。
 手をつないで人ごみを抜けていくと、友美のケータイが鳴った。画面をあけて確認すると、
「由香里ちゃんからだわ」
 人々のごった返す流れから外れて、ビルのくぼみに寄って、友美は話し始めた。
「あ、由香里ちゃん、なに?」
 奈津実は、人の流れから友美を庇うように立って、見守った。
「えー、二次会? まさか、お酒なんか飲むんじゃないでしょうね。だめよ高校生なんだから。うん。あら、負けたの、サッカー。うん。うん。わかった。気をつけるのよ。あんまり遅くならないでよ」
 ぱちんとケータイを閉じると、人の流れに沿って、手をつないで歩き出した。
「サッカーのお疲れ会、二次会に行くって」
 奈津実はつないだ手をぶらぶら振って、うつむいて、微笑んだ。電話の口調が完全に母親のそれだったからだ。
「ねえ、奈津実ちゃん、お酒出るの、高校生でも」
「一次会は一応学校の目があるけど。バラバラで二次会になったら、出るよ、たぶん」
「まあ、どうしよう、バラバラになるの」
「由香里、お酒でいい気分になって、サッカー部のイケメンなんかに、迫られたりしてさ」
「やめて。気が気じゃないわ。電話かけて、注意する」
「よしなって。電話で注意されたくらいで、聞かないよ」
「そうか。そうね。でも」
「由香里は由香里。いまは、友美は、奈津実だよ」
 手に力を込めて、ぎゅっと握った。
 友美は笑って、手を握り返してくれる。
「友美は、奈津実、なの」
「そう、奈津実は友美。ね、おなかすいたよ」
「もー。あら、わたしも。誰のせいでお昼食べられなかったのよ」
 今度は奈津実が笑った。
「友美さんが、あたしのこと、離してくれないからだよ」
「もー、バカ。由香里、今夜ご飯いらないって言うし、ダンナは遅いし。奈津実ちゃん、ご飯食べよ。あたしがおごったげる」
「やったー」
 二人は何軒か店先をのぞいて回り、ちょっと構えの大きい和食屋に入った。
 掘りごたつ風に足を落とせる四人がけの半個室に入って、てんぷら定食を頼んだ。おごりということで、奈津実は一番高いスペシャルを選んだ。
 友美は、その選択をうれしそうに聞いた。自分自身は、やっぱりおばさんはね、と笑いながら薬膳てんぷらを選んだ。
 奈津実は別の意味でうれしい。完全な個室ではないが、まだ客も少なく静かなフンイキで、こっそり程度にはいちゃいちゃできそうだ。こってり喰いまくったあとに、さっぱりいちゃいちゃする。奈津実は自分のオヤジ発想に苦笑した。
 友美が化粧室に行ったあいだ、メールの確認をする。
 岡本さつきからのメールが届いていた。
「奈津実いま何してる
休みなのに、ひとり 暗いんじゃない 
うちらいま 電車で渋谷
由香里コージとデレデレ
まわりのオヤジ 大ひんしゅく
あたしのカレシ
ないしょ 
これからいっぱい
えっちする
うらやましいだろ」
 奈津実は鼻で笑った。
 友美をモノにする前、妄想だけだった頃は、こんなメールがいやだったが、今では、余裕をもって、せせら笑うことが出来る。
 二次会というのが、飲み会というのは、友美の勝手な思い違いか。居酒屋ではなくて、ラブホなのだ。
 由香里が母親にそう思い込ませたのかもしれない。
 ケータイをぱちんと閉じて、奈津実はゆったり充実した気分で、料理と自分の女を待った。

                                    (終)



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